北海道大学の散歩|日本・北海道札幌のおすすめスポット
北海道大学のキャンパス散策と無料の総合博物館
執筆
本と読書を楽しむ、旅と日常のブロガー・YouTuber「Jigubyeol Sigoljwi」


【北海道大学総合博物館の見学レポ・まとめ】
両親と札幌を旅行するなら、観光名所を忙しく巡るだけでなく、ゆっくり歩く時間も楽しみたいもの。そんなときにおすすめしたいのが、北海道大学の散歩です。
札幌駅から歩いて行ける街なかのキャンパスなのに、大きく育った木々や芝生、小さなせせらぎが広がり、まるで大きな公園に来たようでした。


しかも、キャンパス内にある北海道大学総合博物館は入館無料なんです。
大学の歴史や12学部の研究成果、自然史の標本はもちろん、北海道大学にゆかりのあるノーベル化学賞受賞者たちの研究にも触れられます。
両親と楽しむ、北海道大学の散歩

訪れたのは平日でしたが、自転車で行き交う人や散策する人、写真を撮る人が思いのほかたくさんいました。キャンパスはほとんどが平坦なので、両親と歩くのにもそれほど負担がありませんでした。



歴史ある洋風建築と大きな木々の間を歩いていると、札幌駅のすぐそば、街の中心部にいることをつい忘れてしまいます。
柳の下を小さな水路が流れ、石橋が架かる風景は、観光名所というより、北海道の静かな村に迷い込んだようでした。


2026年は、北海道大学の前身である札幌農学校が1876年に開校してから150周年を迎える年です。

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そんな節目の年だからでしょうか。キャンパスを歩いていると、大学が重ねてきた歴史と、母校への誇りがいっそう身近に感じられました。
入館無料の北海道大学総合博物館へ

キャンパスを散策する途中、北海道大学総合博物館に立ち寄りました。無料なので小さな博物館を想像していたのですが、扱う分野の幅広さも、展示内容の奥深さも予想以上でした。


博物館では、北海道大学が所蔵する約400万点の学術標本・資料のうち、約300万点を管理しています。





展示室には恐竜やマンモス、クマなどの自然史標本に加え、海洋学・獣医学・農学・医学・工学・心理学・宇宙科学など、さまざまな分野の研究資料が並んでいました。



特に気に入ったのは、大学のすべての学科が、それぞれの歴史と現在取り組んでいる研究を紹介する展示です。






過去の成果を並べるだけでなく、「私たちは今、何を研究しているのか」を来館者に伝えようとする姿勢に、大学としての誇りを感じました。

私が学部時代に専攻していたのは生物学。生物学のコーナーがいちばん大きく、思わずうれしくなりました。自然史の研究が盛んな大学だからなのかもしれません。




長い年月をかけてつやつやに磨かれた木の階段や、昔の研究機器、顕微鏡、ワープロ、初期のコンピューターも印象に残っています。


両親は古い機器を見て懐かしそうにしていて、私も大学時代を思い出しながら、ゆっくりと展示を見て回りました。


北海道大学とノーベル化学賞受賞者

博物館で最も印象に残ったのは、北海道大学にゆかりのある2人のノーベル化学賞受賞者を紹介する展示でした。


1人目は、北海道大学名誉教授の鈴木章先生です。パラジウム触媒を用いた有機合成のクロスカップリング研究により、2010年にノーベル化学賞を共同受賞しました。

鈴木–宮浦クロスカップリングは、異なる有機分子を効率よくつなぎ、新たな炭素同士の結合をつくる方法です。


複雑な分子を比較的安定して効率よく合成できるため、医薬品や農薬、電子材料など、幅広い分野で活用されています。

展示では、初期の研究論文や反応の仕組み、実際の医薬品合成に応用された例が紹介されていました。
高血圧の治療薬「ロサルタン」をつくる工程にもこの反応が使われているそう。難しく感じていた化学の研究が、実は私たちの暮らしのすぐそばにあるのだと実感しました。

2人目は、2018年から北海道大学の化学反応創成研究拠点と関わりを持つ、ベンジャミン・リスト先生です。「不斉有機触媒」の開発により、2021年にノーベル化学賞を共同受賞しました。

不斉有機触媒は、金属や酵素の代わりに比較的単純な有機分子を触媒として使い、目的とする立体構造の分子を選択的につくる技術です。
鏡に映したようによく似ていながら性質の異なる2つの分子のうち、必要なほうを選んで合成できるため、医薬品の開発や環境に配慮した化学の分野で重要な役割を果たしています。
どちらの研究も説明だけ聞くと難しいのですが、博物館では図や模型を使って仕組みや活用例を紹介していました。正直、すっきり理解できたわけではありません。生物学専攻で、化学は少しかじった程度の私ですが、それでも興味深く見学できました。
札幌旅行で、こんな方におすすめ

華やかな見どころだけを短時間で巡りたい方には、北海道大学は少し地味に感じられるかもしれません。でも、両親とゆっくり歩きたい方や、雨の日に楽しめる屋内スポットを探している方、子どもと一緒に自然や科学に触れたい方には、きっと満足できる場所です。

館内にはカフェもミュージアムショップもあります。

キャンパス散策だけなら1時間前後、総合博物館もじっくり見学するなら、2〜3時間ほど見ておくとよさそうです。
北海道大学総合博物館の利用案内
住所:北海道札幌市北区北10条西8丁目
開館時間:10:00〜17:00
入館料:無料
休館日:月曜日・年末年始
アクセス:JR札幌駅北口から徒歩約13分
補足:月曜日が祝日の場合は開館し、次の平日が休館になることがあります。

北海道大学の散歩は、札幌の街なかにいながら、自然や建築、大学の歴史、さらにはノーベル賞につながる研究まで楽しめる、無料の散策コースでした。

両親と旅行をしていると、有名な観光名所をもう1か所巡るより、一緒にゆっくり歩きながら話した時間のほうが、長く心に残ることがありますよね。
私にとって、北海道大学はまさにそんな場所でした。
札幌駅の近くで、ゆったり過ごせる観光スポットを探しているなら、キャンパス散策と総合博物館の見学をセットで楽しんでみてください。

旅の様子は、YouTubeでも随時更新しています。
ぜひチェックしていただけるとうれしいです。
執筆
本と読書を楽しむ、旅と日常のブロガー・YouTuber「Jigubyeol Sigoljwi」
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